生前整理の現代事情
生前整理と聞くと、自分が亡くなる前に住まいや身の回りの整理をすることだとイメージさせる方が多いようです。
実際には、生前整理をされる御本人からの依頼だけではなく、その息子さんや娘さんからの御依頼を頂く場合もあります。
両親とは離れて暮らしているので、様々なタイミングに合わせて生前整理を希望されるケースです。
生前整理を御本人以外が希望するケース
・御両親が老人ホームに入居することなったので、健在の内に実家を整理しておきたい。
・御両親の片方が亡くなってしまったので、実家の整理をしておきたい。
・両親が軽度の認知症を患ってしまったので、今のうちに生前整理をしておきたい。
生前整理のタイミング
生前整理についてアンケートを実施したところ、下記のような御回答を頂きました。
生前整理についての御悩みや御意見
「いつ頃から生前整理をしていいのか分からない。」
「生前整理と漠然に言われても何をどうして良いのか分からない。」
「生前整理と言われると、自分が早く死ねと言われているようで気分が悪い。」
「住まいには必要様な物しか置いていないので整理するようなものはない。」
「誰に頼んで良いか分からない。」
それではどういったタイミングで生前整理を決意したのかについて、下記のような御回答を頂戴しました。
生前整理を考えるようになった原因
「例え少し早くても、息子や娘にも見られたくないものがあるので、今のうちに生前整理をしておこうと思った。」
「金庫の暗証番号やパソコンやスマホのパスワードなど、バラバラになっている重要な情報をまとめておかないと、後で子供たちが困ると感じたから整理しようと思った。」
「最近、物忘れが激しくなり、認知症になる前に整理しようと考えるようになった。」
「家族構成や生活スタイルも変化したので不要な家具や家電を減らして、過去の想い出の品も整理しようと考えるようになったから。」
「身体の自由が利かなくなってきたので、自分で動かせないものは処分して、必要な物だけで生活出来るようにしようと思った。」
生前整理の時期やタイミング
時折、御依頼者様から、
「どのタイミングで生前整理を考えたら良いですか?」
と聞かることがあります。
生前整理は御自身が思い立った時に行えばいい事ですし、他人からとやかく言われることでは無いので、『生前整理をする』のも『生前整理をしない』のも御本人の自由だと思います。
しかしもし具体的な年齢で考えるのであれば、まず
『60歳で生前整理をする』そして『70歳でも生前整理をする』、その後は5年刻みで定期的に生前整理をする。
のがベストだと思います。
80歳になってから一気に生前整理をやろうとしても、なかなか考えがまとまらず整理が進まないケースも多くあります。
実際『処分するもの』『保留するもの』『保管するもの』の3つに分別しようとしても、結局最後まで決断できずに『保留するもの』が一番多くなってしまいがちです。
生前整理をタイミングで考えてみると、
『夫婦の一方が亡くなった時』や『認知症と診断された時』や『自動車の免許を返納した時』などが挙げられますが、そのような考え方をしてしまうと、時期が明確に決められません。やはり生前整理をする具体的な年齢を決めて、計画的に取り組むのが一番だと思います。