オレオレ詐欺の5つの対策

詐欺は見抜けない・・・?

オレオレ詐欺に限らず、確実に詐欺を防ぐ手段はありません。
詐欺に遭う確率を下げる事は可能ですが、完全に防ぐことは不可能だということを頭に入れておいて下さい。
これは詐欺の犯罪者が逮捕されるかどうかという事ではなく、詐欺の被害に合うかどうかという事です。


簡単には見抜けない詐欺のパターン

数か月から数年をかけて特定の個人を狙う詐欺
時間や費用をかけて綿密に準備されるとほぼ防げません。

被害者の身内を利用した詐欺
弱みを握られた身内や私欲にかられた身内が協力した詐欺は防ぐのが難しいです。

計画された劇場型(複数の登場人物)の詐欺
芸能人が大掛かりなどっきりに引っ掛かるようなイメージです。
更に犯罪者グループに元警察官や元弁護士や特殊な専門職の経験者などが存在すると
詐欺の成功率は上がります。

既に取引がある相手からの詐欺
既に何年も取引がある不動産会社や金融機関や証券会社や介護ヘルパーや貴金属店の社員などが詐欺を行うケースです。
昨日までは普通に信用して接していた相手なので、詐欺を見抜くのは非常に難しいです。

日常生活とは違う状況での詐欺
例えば海外旅行中に警察官などを装った詐欺は見抜きにくいものです。
他にも、通常の精神状態ではない状況や非日常的な場合は、自分の経験が生かせない上に冷静な判断力が欠けているので詐欺を見抜きにくいのです。

つまり絶対に誰にも騙されたくなければ、誰も信用しないという事になってしまうからです。そして生きている間は、一切気を抜けないという事になるからです。

オレオレ詐欺の対策

絶対に詐欺を防ぐ方法はありませんが、それでも詐欺に対して何の対策も講じないのと、普段から気を付けるのでは確率が全然違ってきます。

1:いつでも相談可能な信頼できる仲間を作っておく。
人は自分が窮地に陥った場合や緊張した状態では、冷静な判断が出来なくなっています。そんな時に『なにかあったらこの人に連絡する』という人を決めておくだけでも安心感は相当違ってきます。

2:電話機は自動録音タイプにする。
詐欺犯は証拠を残すのを嫌がります。勿論、電話をかけてくるのは下っ端の人間ですが、それでも『自分の声を録音されるのはかなりイヤなはずです。』から、犯罪者の嫌がることはどんどん実行しておきましょう。

3:インターホンは録画機能付きのタイプにする。
家に詐欺犯がお金を受け取りに来る場合でも、犯人はインターホンのカメラに映りたがりません。録画機能付きのインターホンにしておくだけでも防犯効果は上がりますし、インターホンに映っている場合でも不自然な写り方(顔が写らない角度や顔を隠す仕草)をしている場合には注意して下さい。

4:非通知や通知不可能の電話は着信拒否設定にする。
固定電話も携帯電話も非通知や通知不可能からの電話は着信拒否設定にしておきます。
また、怪しい電話番号や不審な電話番号を教えてくれるアプリをインストールしておくと安心です。(自分で出来ない場合や携帯電話ショップや詳しい人に設定してもらいましょう。

5:此方から情報を与えないように心掛ける。
例えば知らない番号から電話がかかってきて「オレオレ!」と言われた場合に「誰?」と聞き返すように心がけて下さい。普通、息子なら名前を名乗るハズですが、詐欺犯は「俺だよ」とか「オレオレ!」と繰り返すだけで名乗らない(名乗れない)場合が多いです。


それでも、現金を渡さなければならない状況なら・・・

怪しいとは思いつつも自分の息子の可能性が高いと判断した場合や、詐欺の可能性もあるが他人には相談できない内容なので現金を渡す(送る)しかない場合もあるかも知れません。そんな最悪の場合には、少しでも手掛かりが残せるようにしてみましょう。

現金を写真に撮っておく
相手が詐欺犯だった場合には必ずお金が戻ってくる訳ではありませんが、少しでも情報は残していた方がマシという考え方です。

現金は連番で用意する
銀行や信用金庫で新札の連番を用意してもらい、その現金を相手に渡す。
これも上記と同じで、詐欺犯だった場合に現金が確実に戻ってくる保障はありませんが、犯罪っだ場合に、あとから少しでも警察に提供できる情報を増やしておいた方がいいという考え方です。

相手の写真を撮る
現金を受け取りに来た相手の写真を撮ります。相手に「念の為、心配なので写真を撮らせてくださいね。」と伝えてから撮影します。その際、相手に必要以上に嫌がられた場合は、かなり怪しいと思います。

防犯カメラの前で受け渡しをする(一緒に写真に写る)
コンビニの防犯カメラが設置されている場所などで、受け取りに来た相手に現金を渡す。現金を渡した相手が詐欺犯だった場合にお金が返ってくるかどうかは分かりませんが、相手の顔は防犯カメラの映像に残るので、少しでも捜査機関に情報を提供する事が出来ます。

受け取りの署名をしてもらう
現金を受け取りに来た相手から、受け取りのサインをしてもらいます。
やましい事のない場合ならサインはしてくれるはずですが、必要以上にサインを嫌がれば怪しいと思います。仮に受け取りのサインが貰えなくても、相手の指紋を紙に残せれば何らかの役に立つ可能性も出てきます。

息子(孫)についての質問をする
現金を受け取りに来た相手に、『息子の身長』や『顔の特徴』を聞いてみて下さい。
本当に自分の息子と知り合いなら答えられるハズです。相手が詐欺犯だった場合に、下の名前を尋ねても「そこまで知らない」と誤魔化せますが、メガネをかけているかどうかや身長が180㎝あるかどうかは知らない訳がないからです。

息子の銀行口座に現金を振り込む
本当に息子や孫からの電話なら、息子や孫の銀行口座にお金を振り込んであげれば良いのです。その提案を相手にしてみて下さい。もし「キャッシュカードを無くした」とか「銀行に行っている暇はない」とか言い出したら、非常に不審です。
今はコンビニでお金を下ろせますしキャッシュカードを無くしても通帳と印鑑があればお金は下ろせるからです。
突然、息子が『携帯電話の番号を変更』して、『交通事故の示談金』が必要になり、急に『現金が必要になった』が、なぜか『キャッシュカードも通帳も無くす』ことなど考えられないからです。

オレオレ詐欺対策のまとめ


知らない相手に多額のお金を渡す状況自体が普通ではありません。
例え本当に自分の息子からの電話だったとしても、最低限上記の対策はとっておいた方が後々も安心です。