住宅のダニの繁殖場所は・・・?

住宅に住み着くダニは数種類存在する

住宅に住み着くダニは、複数種類存在します。

・イエダニ(ネズミに寄生して、人の血も吸う)
・チリダニ(アレルギーの原因になるダニ)
・コナダニ(繁殖力が高いダニで食品に発生しやすいダニ)
・ツメダニ(他のダニを食べるダニ)
・ニクダニ(低温でもよく繁殖するダニ)

ダニはソファやカーペットやぬいぐるみや布団等にいると思われがちですが、
・開封したお菓子(ポテトチップス・クッキー・ポッキー等)
・調味料(砂糖・味噌・粉チーズなど)
・開封した粉末調味料(小麦粉・パン粉・お好み焼き粉など)
などにも、沢山存在します。

特にアミノ酸が豊富に含まれる
『かつお節』や
『昆布』は要注意です。

布団にいるのはチリダニ

住宅の屋内にいるダニの90%はチリダニ(ヒョウヒダニ)です。
チリダニには、
『コナヒョウヒダニ』や
『ヤケヒョウヒダニ』が存在します。

チリダニのエサになる食べ物
・ほこり
・人のフケや垢
・人の皮膚のカスなど
特に布団や枕や毛布などには大量のダニが繁殖している可能性もあります。
定期的に布団のダニ退治を行うようにしましょう。

チリダニの生存条件

チリダニの生存条件としては、下記の3つが条件になります。
・室温25~30℃
・湿度60~80%
・えさ(フケ・カビ・人の垢など)

反対に、チリダニを増殖させないためには、
・低温(0℃以下)や高温(50℃以上)
・乾燥状態(湿度55%以下)
・エサの除去や室内を清潔
にすれば、ダニは活動や繁殖が難しくなります。

人の血を吸うイエダニ

イエダニは小動物(ドブネズミ・クマネズミなど)に寄生することが多いですが、人の血も吸います。
イエダニが大量に発生している場合は、住宅内にドブネズミやクマネズミが生息している可能性があります。
5月~9月頃に繁殖して人の血や小動物の血を吸います。

粉末調味料にいるのはコナダニ

1:開封した粉末調味料には・・・
一度でも開封した粉末調味料には、まず大量のコナダニが生息しています。

2:コナダニの大量繁殖
コナダニは粉末調味料の袋の入り口付近にいるコナダニが、開封と同時に袋の中に侵入してしまいます。
コナダニは体長0.3~0.5㎜程度なので、侵入しても気付きません。そして粉末調味料がエサになるので、大量繁殖してしまいます。

3:フライパンで加熱しても・・・
コナダニが混入した粉末調味料をフライパンや鍋に入れて、コンロで加熱すると、ダニは死滅します。
しかし、コナダニが死滅しても死骸や糞が原因で、食べるとアレルギー反応が出る事もあります。
最悪の場合はアナフィラキシーショックを起こす場合もあります。

4:開封後は早めに使い切る
一度でも開封した粉末調味料や御菓子は、冷蔵庫で保管するようにしましょう。温度が低いのでダニが繁殖出来ません。
そして、開封後はなるべく早く使い切るように心掛けましょう。

冬場のダニ対策

基本的に冬場にはダニが減少しますが、完全にいなくなる訳ではありません。
冬に『長時間、加湿器を使い続けている』と、『翌年の夏にダニが大量発生する』可能性があります。
夜に加湿器を使ったら、翌日の日中に除湿器を使ったり室内を換気をしたりしましょう。

住宅に住み着くダニのまとめ

ダニは目視出来なくても、粉物(小麦粉・パン粉など)や調味料(砂糖・味噌など)の中では大量繁殖します。
食材は保存容器に入れるか冷蔵庫にいれるなど、ダニが侵入しないように心掛けて下さい。

意外なカビの弱点って?

住宅に発生しているカビを退治する方法をご紹介します。

住宅でカビが発生しやすい場所はいくつもありますが、主にカビは下記のような場所に発生しやすい傾向にあります。
・浴室
・外壁や屋根の北側や陽の当たりにくい場所
・屋根裏の湿度が高く空気の流れが悪い場所
・床下の配管回りや湿気が多い場所
・室内でも湿気が溜まり易い場所(あまり換気していない場所)

カビが発生する4つの条件

カビは何処にでも発生してなかなか除去出来ないイメージがありますが、基本的にはカビも生き物なので生存するには一定の条件が必要です。
カビが生存する為には下記のような条件が必要になります。

・湿度(水分や湿度)・・・・湿度80%以上が繁殖しやすい
・空気(酸素)
・栄養(食事)・・・・・・・塗料・埃・塵・食べかす・シャンプー等
・温度(気温)・・・・・・・20~30度が適温

このうち1つでも遮断されたり限界を越えたりしてしまうと、カビに限らず生物は死んでしまうか活動が出来なくなってしまいます。

湿度が下がると繁殖力も下がる

カビは湿度80%以上の環境で活発に繁殖します。
定期的にカビが発生しやすい浴室の換気を行うことで、湿度を下げて水分量を減らすことはカビ退治に効果的な対策の1つです。
特に湿度50%以下になると、繁殖力は急激に弱まります。
湿気が籠らないように、定期的な換気を心掛けて下さい。
浴室やトイレなどカビが発生しやすい場所は、換気をしたあとに窓や扉を閉め切り、除湿器で除湿をすると効果的に湿度を下げる事が出来ます。
特にカビが発生しやすい脱衣場には効果的なカビ予防対策になります。

空気を遮断すると生存できない(非現実的)

動物でも植物でも空気を遮断されると、生存することは難しくなります。しかしカビが発生する場所の空気を遮断して真空状態にすることは、一般家庭ではほぼ不可能に近い対策ですし、とても費用対効果が合う対策とは思えません。

栄養を減らすと繁殖力が低下する

カビの栄養になりやすいのは下記のようなものです。
・プラスチック
・塗料
・有機物
・食べかすや石鹸かす
・埃や塵
要するに住宅にある殆どの物が、カビの栄養に成り得ます。
つまり現実的にカビの栄養素を完全に遮断することは難しいです。
大量の栄養が必要な大型動物などの場合は別ですが、カビのように僅かの栄養で生存できる生き物の栄養を遮断するのは不可能です。
しかしこまめに掃除をしたり、室内を清潔に保つ事でカビの栄養になる元を減らすことは十分可能です。

熱を加えると死滅する

カビは気温20~30度で繁殖しやすいですが、0~40度の範囲なら繁殖は可能です。
反対に0度以下か40度以上の温度になると、カビは殆ど繁殖しません。
更にカビは50度以上の温度が続けば死滅してしまいます。
これは何もカビに限った事ではなく、多くの炭素系の生物は50度以上の状態が続くと活動が難しくなります。

カビは50度以上の温度で死滅する

そこで、カビが生えている個所に50度以上の熱を一定時間(2~3分間程度)加えることでカビを退治することが出来ます。

例えば、
・浴室ならシャワーの温度を50℃以上にして、カビに当て続ける。
・押入れならドライヤーを一定時間カビに当てる。
・布団や絨毯なら下布を当ててアイロンをカビに当てる。(温度に注意)
・運動靴やタオルなら50度以上のお湯に数分間浸ける。
・エアコンのカビにはスチームクリーナーを当てる。
等の方法で、カビを死滅させられます。

実際は、50度のお湯をシャワーでかけてもカビに触れる時は50度以下になっている場合があります。出来れば55度や60度に設定したお湯をかけた方が確実です。

カビが死滅しても跡は残る

しかし上記の手段でカビを退治できても、カビの黒ずみなどは消えません。
カビが発生していた部分には、漂白剤をかけたり塗装を施したり色ペンで塗ったりすれば、カビの跡を分かりにくく出来ます。

カビ退治を行う際は、くれぐれもご自身の火傷や住宅の火事などに気を付けて下さい。